優先すべきは呼吸

生徒さんから「太陽礼拝をすると、エネルギーが湧くはずなのに疲れてしまう」という質問がありました

そういう時は、なぜそうなるのかを観察し工夫をしてみます。それは、自分の状態を知ることの練習です

太陽礼拝に限らずアーサナを取っていて、苦しい・辛い・疲れる場合は、単に体力(筋力・柔軟性含む)がないというだけではなく、無駄な力みがある、手足や骨盤や首肩など、身体の位置や角度が合ってない

重心のかけ方が不自然、思考過多、注意散漫、呼吸を不自然に止めている・荒い、口が開いてエネルギーが漏れているなど、様々に考えられます

ちょっとのコツで安定に変わります

その生徒さんの太陽礼拝を見せてもらうと呼吸と動きが合っていないことが分かりました。ヨーガを始めたばかりの方ほど、連続動作を覚えるのが大変だったり、慣れるまでどのように身体を動かすかに夢中になり、呼吸が二の次になりやすい方が多いです

太陽礼拝に限らず、慣れないアーサナ、苦手なアーサナだとそうなりやすい。私自身もそうだけどいろんな生徒さんを観ていると、頭で考えて身体を動かそうとしている時ほど、呼吸は制限されていく

ハタヨーガは本来は身体をコントロールしてエネルギーを生み出す動きです

動きに夢中になり呼吸が疎かになると、苦しくなってきて意地や力技で動かそうとしたり(緊張)、余計に注意が散漫になってくる。それでまた呼吸が苦しくなり、身体も苦しくなり…と悪循環になり、結果的にエネルギーを消耗の動きになってしまいます

呼吸と動きを合わせる。不自然に止めたり、こらえるような呼吸をしない

吸ってから・吐いてから身体を動かすのではなく、吸いながら・吐きながら特定の方向に身体を動かすと、無理なく効率よく動かす事が出来ます。そのように安定した身体の使い方が出来ている時は、身体の中に広がりを感じ、血液・体液・エネルギーが循環し、心も怠惰、散漫さ、不明瞭、緊張から解放されます

息の吸い方や吐き方も大事で、音を立てないように繊細にします(ある目的のために音を立てる場合もある)。一気に吸ったり吐いたりしない。そのような荒い雑な早い呼吸に動きを合わせると動きも雑になり無駄な力みも生じやすいし、ゆえにマインドも静かになりにくい。身体と心と呼吸は密接に関連しているからです

口は閉じる。鼻呼吸

実際に、その生徒さんに写真のヴァシスタアーサナをやってもらった時に、すごくぐらついて辛そうだったのですが、「身体をどう支えるかを試行錯誤する以上に、呼吸を優先して」と伝え、もう一度やってもらったら、なんと大きな揺れが収まりました

呼吸の仕方ひとつで全く変わる。ポーズは体力だけで取るものではないことが分かります

体力はすぐには変えられないけど、どんな風に呼吸をするかと意識の持ち方を変えることはすぐにしやすい。不自然ではない安定した呼吸が肉体と精神の安定をもたらしてくれます。その安定した肉体と精神を使い、更に自分自身を観ていく

自主練習だと自分の裁量だから、つい呼吸が疎かになりやすいですが、動きに呼吸を合わせるのではなく、繊細な呼吸に動きを合わせながら取り組んでみてください

何歳からでも変わることは出来る